小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


冷凍庫から顔を出して圭を振り返ると、ゲンナリとした表情であたし達を見ていた。


う……。ちょっとやりすぎたかな……。


圭が、引いてる……。


あたしは自分の可愛くない行動に反省して、首を縮めがらソーダのアイスを手に取った。


良ちゃんはモモのアイス。


圭は、クランキーチョコだ。


アイスを購入したあたし達は、商店前の日陰にしゃがみ込んで3人でアイスを食べた。


たった今、冷凍庫から出したばかりなのに、もう表面が溶けだしている。


「この暑さ、いつまで続くんだろうね」


あたしは流れてくるアイスをすすりながら言った。


「夏は始まったばっかりじゃん」


良ちゃんも溶けるアイスを追って、モモの液を吸っている。


「そう言えば、台風きてるよね」


「えー? またー? もういい加減いいよ台風!!」




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