小さな恋の虹〜キミと描く夢〜
「はいはい。圭の小言は聞き飽きました~!」
良ちゃんはベーっと舌を出し、薄いピンク色のアイスを頬張る。
すっぱかったのか、それとも、冷たいアイスが頭にキーンときたのか、良ちゃんは目を強く瞑り口を尖らせた。
その隙に……。
「あ! 歌恋!」
良ちゃんが気を抜いたところで、アイスを横からパクリ。
すっぱ……。
あたしも良ちゃんと同じように目を強く瞑った。
「歌恋は、昔からよく横取りしてきてたよね」
良ちゃんがあたしを見てしらけるように目を細める。
あたしはイーっと歯を見せ、「油断してる方が悪いんだ」とケラケラ笑う。
「あ! 圭まで!」
あたしと良ちゃんが言い合ってる隙に、今度は圭が後からアイスをパクリ。