俺は獣人×私は人間


やっぱり、無理!


バンっとリコルを離れて

外に逃げた。


「ふぇぇ……」


あぁ、なんで私って

あんな性格なの?

いっそのこと死んじゃいたいよぉっ!

ポロポロと出てくる涙を

袖でぬぐい、

とにかく当てのないところに

走り続けた。


ドンッ


いきなり何かにぶつかった。

鈍い痛みが走り、

急に足を止めてしまったから

また頬に生暖かいものが流れた。


「……ってーな…」


「ごめんなさい…ごめんなさい…」


相手には顔とか

見られたくなかったから

下を向き謝り続けた。


「あ?……ん…てめ、さっきの……」


聞き覚えのある声が聞こえ、

涙をぬぐい、顔をあげると

ここに来たばかりのとき、

急に絡んで来たボスらしき奴だった。
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