俺は獣人×私は人間
バシッ
「あなた、それでも王子なの?!人間でも獣人でも女の子なのよ?!」
奴は何も言わなかった
そんな奴を私はほんの少し
可哀想にみえてきた
奴は奴でも私を助けてくれた
私の命の恩人に
かわりわない
でも、いまさら?ってなるよね…
あたしも何も言えなかった
「美鈴ちゃん、怖かったでしょう?」
「少し……」
「リコルもあなたを助けたかったからなの。こんなことに巻き込んでしまってごめんね?」
「いえ!!助けてくれたので…はい…大丈夫です…」
こっからさきに喋ると
嘘になってしまうから
大丈夫です、としか言えなかった。