光のもとでⅠ
私、今どこにいるんだろう……。
横になっているのはわかるし、それがお布団の上であることもわかる。
目を開けて、病院のグリーンのカーテンが目に入ったら嫌だな……。
でも、薬品の香りはしない――。
カチカチ鳴っている音はなんだろう。時々、タンッ、と小気味いい音がする。
あ……パソコンのタイピングの音?
でも、蒼兄のそれとは速さが異なる。強いて言うなら秋斗さん寄り……。
はっとして目を開けると、目に飛び込んできたのは今朝と同じラベンダーカラーだった。
そして、デスクに向かっていたのは唯兄だった。
「……唯、兄?」
色々状況が呑み込めない。
「起きた?」
振り返った唯兄に声をかけられる。
……えぇと、思い出そう――。
学校を出て、静さんと一緒に歩いていて、気が遠くなって、起きたら今……。
「唯兄……私、静さんと歩いていたんだけど、途中で気が遠くなってしまって、起きたらここにいたのだけど――」
「うん、まぁそんなところだろうね」
と、言いながら首を傾げる。
「ちょっと待って。起きたらオーナーに声かけるように言われてるんだ」
そう言うと、カタカタとキーボードを打ち始め、「送信っ!」と言いながらエンターキーを押した。
その数分後にはドアがノックされ、静さんが入ってきた。
横になっているのはわかるし、それがお布団の上であることもわかる。
目を開けて、病院のグリーンのカーテンが目に入ったら嫌だな……。
でも、薬品の香りはしない――。
カチカチ鳴っている音はなんだろう。時々、タンッ、と小気味いい音がする。
あ……パソコンのタイピングの音?
でも、蒼兄のそれとは速さが異なる。強いて言うなら秋斗さん寄り……。
はっとして目を開けると、目に飛び込んできたのは今朝と同じラベンダーカラーだった。
そして、デスクに向かっていたのは唯兄だった。
「……唯、兄?」
色々状況が呑み込めない。
「起きた?」
振り返った唯兄に声をかけられる。
……えぇと、思い出そう――。
学校を出て、静さんと一緒に歩いていて、気が遠くなって、起きたら今……。
「唯兄……私、静さんと歩いていたんだけど、途中で気が遠くなってしまって、起きたらここにいたのだけど――」
「うん、まぁそんなところだろうね」
と、言いながら首を傾げる。
「ちょっと待って。起きたらオーナーに声かけるように言われてるんだ」
そう言うと、カタカタとキーボードを打ち始め、「送信っ!」と言いながらエンターキーを押した。
その数分後にはドアがノックされ、静さんが入ってきた。