光のもとでⅠ
第07章 Side Story
01~04 Side Tsukasa 01話
玄関でドアレバーを引く音が何度かした。それは途切れることなく続く。
四人揃って音のする方へと視線を向けた。翠と御園生さんが不思議そうな顔をしてはいるものの、俺と栞さんはドアの外に誰がいるのか予想がついていたと思う。
「俺が出ます」
と、御園生さんが立ち上がると栞さんもそれに続く。
「翠葉ちゃん、大丈夫よ。このマンション、変な人は入ってこれないから」
翠はというと、未だ続くガチャガチャという音に耳を傾けたままだった。
「びっくりすると泣き止むんだ?」
「あ……えと、ごめんなさい……?」
「別に謝らなくてもいいけど……」
ただ――。
「あまり無理はしてもらいたくない」
「なんだか……全部が無理なことに思えてきてどうしたらいいのか……」
翠は色んなことを背負いこみすぎだと思う。間違いなく超過ならぬ積載オーバー。
普通、自分に背負える積載量くらいは心得ているものだと思うけど、翠においては定かではない。
翠は無理に笑おうと表情を繕った。
……そんなこと、しなくていいのに。
そのとき、玄関から栞さんの声が聞こえてきた。
四人揃って音のする方へと視線を向けた。翠と御園生さんが不思議そうな顔をしてはいるものの、俺と栞さんはドアの外に誰がいるのか予想がついていたと思う。
「俺が出ます」
と、御園生さんが立ち上がると栞さんもそれに続く。
「翠葉ちゃん、大丈夫よ。このマンション、変な人は入ってこれないから」
翠はというと、未だ続くガチャガチャという音に耳を傾けたままだった。
「びっくりすると泣き止むんだ?」
「あ……えと、ごめんなさい……?」
「別に謝らなくてもいいけど……」
ただ――。
「あまり無理はしてもらいたくない」
「なんだか……全部が無理なことに思えてきてどうしたらいいのか……」
翠は色んなことを背負いこみすぎだと思う。間違いなく超過ならぬ積載オーバー。
普通、自分に背負える積載量くらいは心得ているものだと思うけど、翠においては定かではない。
翠は無理に笑おうと表情を繕った。
……そんなこと、しなくていいのに。
そのとき、玄関から栞さんの声が聞こえてきた。