光のもとでⅠ
01~04 Side Tsukasa 02話
「翠葉、大丈夫かな……」
前を歩く海斗が後ろ髪引かれるようにドアを振り返る。
「大丈夫なわけ、ないだろ……」
あの拒絶のしようだ。
単に恥ずかしくて……というようにも感じなくはなかった。でも、蹲った翠は震えているようにも見えた。
「秋兄のやつ、やりすぎだっつーの。相手が翠葉なんだからもうすこし考えりゃいいものを」
それは違うかな……。
「相手が翠だから――だからああいう手段に出たんじゃない?」
「は?」
秋兄の性格を考えれば、わかるような気がしなくもない。
廊下先のキッチンから栞さんが顔を出していた。
「翠葉ちゃん、何かあった?」
「……栞ちゃん、超怒りそう……」
それには同感だ。
それでも海斗はバカ正直に話す。
「秋兄がさ、翠葉にキスマークつけた」
「……なんですって……?」
栞さんは頬のあたりを引くつかせながら笑顔をキープする。
前を歩く海斗が後ろ髪引かれるようにドアを振り返る。
「大丈夫なわけ、ないだろ……」
あの拒絶のしようだ。
単に恥ずかしくて……というようにも感じなくはなかった。でも、蹲った翠は震えているようにも見えた。
「秋兄のやつ、やりすぎだっつーの。相手が翠葉なんだからもうすこし考えりゃいいものを」
それは違うかな……。
「相手が翠だから――だからああいう手段に出たんじゃない?」
「は?」
秋兄の性格を考えれば、わかるような気がしなくもない。
廊下先のキッチンから栞さんが顔を出していた。
「翠葉ちゃん、何かあった?」
「……栞ちゃん、超怒りそう……」
それには同感だ。
それでも海斗はバカ正直に話す。
「秋兄がさ、翠葉にキスマークつけた」
「……なんですって……?」
栞さんは頬のあたりを引くつかせながら笑顔をキープする。