光のもとでⅠ
ここ最近の翠の生活を考えれば眼精疲労はあり得ないだろう。だとしたら、考えられるのは片頭痛……。
「わかった。少しうつ伏せになれるかな?」
翠が体勢を変えると、兄さんは触診を始めた。
身体に触れて少しすると、
「力抜けるかな?」
兄さんが声をかけても状態は変わることはないようだ。
「司、姉さんの家に輸液と筋弛緩剤のアンプルある?」
「輸液と点滴セット一式はある。筋弛緩剤は見てみないとわからない」
「じゃ、そっちは俺が行くから司は翠葉ちゃんの首元のマッサージ頼める? それからアイスノンは取って」
「了解」
「蒼樹くんは蒸しタオル作って翠葉ちゃんの目に乗せてあげて」
指示を出すと、兄さんはすぐに部屋を出ていった。
「翠、首元――マッサージするから触れる」
首といえば、つい数時間前のやり取りがある。
不用意に触れていいものかは躊躇われた。
が、そんなことを気にしていられないくらいにひどい頭痛らしく、翠はコクリと頷いた。
「わかった。少しうつ伏せになれるかな?」
翠が体勢を変えると、兄さんは触診を始めた。
身体に触れて少しすると、
「力抜けるかな?」
兄さんが声をかけても状態は変わることはないようだ。
「司、姉さんの家に輸液と筋弛緩剤のアンプルある?」
「輸液と点滴セット一式はある。筋弛緩剤は見てみないとわからない」
「じゃ、そっちは俺が行くから司は翠葉ちゃんの首元のマッサージ頼める? それからアイスノンは取って」
「了解」
「蒼樹くんは蒸しタオル作って翠葉ちゃんの目に乗せてあげて」
指示を出すと、兄さんはすぐに部屋を出ていった。
「翠、首元――マッサージするから触れる」
首といえば、つい数時間前のやり取りがある。
不用意に触れていいものかは躊躇われた。
が、そんなことを気にしていられないくらいにひどい頭痛らしく、翠はコクリと頷いた。