光のもとでⅠ
観覧窓から見る秋兄は意識がある状態で、手術用の内視鏡を見るなり、
「そんなの喉通りませんよっ」
と、抵抗を見せる。
確かに、普通の内視鏡カメラよりも数段太いチューブであることは確かだ。
「うるさい。静かにまな板の上の鯉になれ」
と、姉さんに筋肉注射を打たれ、喉に麻酔用のスプレーをされて黙らされた。
兄さんが、
「喉に通すときは一瞬意識なくすから大丈夫」
などと言い、麻酔の操作を始める。
秋兄の意識がなくなると、姉の手により素早く人工呼吸器が鼻からチューブで通される。
そして、口が閉じないようにマウスピースを噛まされ、そこに秋兄が嫌がったチューブが挿入され始めた。
モニターにはきれいに映像が映し出され、食道を通り胃に達すると、真っ赤な壁面が現れた。
それを生理食塩水で流し吸引すると患部が見えた。
俺に確認できるもので二ヵ所。
直ちにクリップで留めるという治療が始まった。
「そんなの喉通りませんよっ」
と、抵抗を見せる。
確かに、普通の内視鏡カメラよりも数段太いチューブであることは確かだ。
「うるさい。静かにまな板の上の鯉になれ」
と、姉さんに筋肉注射を打たれ、喉に麻酔用のスプレーをされて黙らされた。
兄さんが、
「喉に通すときは一瞬意識なくすから大丈夫」
などと言い、麻酔の操作を始める。
秋兄の意識がなくなると、姉の手により素早く人工呼吸器が鼻からチューブで通される。
そして、口が閉じないようにマウスピースを噛まされ、そこに秋兄が嫌がったチューブが挿入され始めた。
モニターにはきれいに映像が映し出され、食道を通り胃に達すると、真っ赤な壁面が現れた。
それを生理食塩水で流し吸引すると患部が見えた。
俺に確認できるもので二ヵ所。
直ちにクリップで留めるという治療が始まった。