光のもとでⅠ
「えぇ、司の父の藤宮涼です。確か、先日の決めごとの中に、何か変更事項がある場合は親同士で話し合ったのち、親が子どもへ変更を連絡するということになっていたかと思うのですが……。本日はどのようなご用件で司にご連絡を? 今の話を聞いている限りでは、おかけ間違いではないと、そうおっしゃられていたようですが……」
 父さんの周りにはどす黒い空気が漂っている。
 それを楽しそうに見ている兄さんと姉さん。
 秋兄は話が呑み込めない状況らしく、不思議そうな顔でその話を聞いていた。
『あー……そのだな』
「なんでしょう?」
 もうすでに、俺に「期末考査からでもかまわないだろう?」などと話したあとだ。
 すぐに謝るかもしくは開き直るかのどちらか――。
『もとはといえばっ、お宅の長男がうちの娘に恥をかかせたせいでこうなっていることは覚えているんだろうなっ!?』
 呆れた。この男開き直ったか……。
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