光のもとでⅠ
 ベッドの真ん中あたりに座っている飛鳥が、
「じゃ、明日からは学校に来れるっ!?」
「湊先生の許可が下りれば、かな。もし行かれるようになったとしても、しばらくは一時間出席したら次の一時間は保健室、っていうのの繰り返しかも」
「クラスのみんな、御園生に会いたがってるよ」
 佐野が教えると、びっくりしたように一瞬目を見開き、そのあとは嬉しそうに顔を緩めた。
「これ、外してもらえるかな」
 タオルケットから出した翠葉の手はタオルをぐるぐると巻かれていた。
「何これ……」
 と、すぐに反応したのは飛鳥。
 私はびっくりしすぎてなんのアクションもできなかった。
 それは佐野と海斗も同じだったらしい。
 こんな状態では手の自由はきかないだろう……。
 まるで拘束されているといっても過言ではないほどだ。
 とりあえず、それを外すのが先決。私は左を、飛鳥が右のタオルを外しにかかった。
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