光のもとでⅠ
「意見がある人は挙手」
「はい、どうやって答えるわけ? っていうか、本当にこのメンバー全員で話すの?」
 と、佐野。
「それは私も考えていたところ」
 もしかしたら、佐野と私は思考回路が似てるのかもしれない。
「……あの、男女でする話ではないの? ……だから蒼兄も逃げたのかな……」
 若干気の抜けたような翠葉の声が聞こえてきた。
「蒼樹さん、逃げんなよ」
 と、海斗がボソリと零す。
 でも、さすがにこれは仕方ないんじゃないかしら。
 だって、兄妹とはいえ男と女でしょ……。
「ねぇ、メールとかじゃダメ?」
 飛鳥が言えば、
「長文メール面倒だし、誤解が生じやすいから却下。個人面談は?」
 と、海斗。
「「異議なし」」
 もちろん、答えたのは私と佐野。
 そうすると順番を決めなくてはいけない。
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