光のもとでⅠ
「じゃ、佐野くんは後回しでもいい?」
蒼樹さんが佐野に確認を取ると、
「かまいません」
と、佐野は少し小さな声で答えた。
よし、これで目論みひとつは達成、と……。
あとは自分のこと。
次の日曜日のお見合いの件だ――。
蒼樹さんは……この人は私の隣に並んでくれるだろうか。
道の案内をしつつ、メガネの脇から見える素顔を覗き見る。
どうやって切り出そうか、どうやって話そうか……。
とりあえず、佐野をバス停で下ろせばふたりになれる。
そのときに思い切って話すしかない。
桃華、しっかりしなさいっ――。
お見合いなんて形で相手を決められたくないのなら、自分でどうにかするしかないじゃない。
隣に並んでくれる人が誰でもいいわけじゃない。
ちゃんと――ちゃんと自分の選んだ人と、好きな人と並びたい……。
蒼樹さんが佐野に確認を取ると、
「かまいません」
と、佐野は少し小さな声で答えた。
よし、これで目論みひとつは達成、と……。
あとは自分のこと。
次の日曜日のお見合いの件だ――。
蒼樹さんは……この人は私の隣に並んでくれるだろうか。
道の案内をしつつ、メガネの脇から見える素顔を覗き見る。
どうやって切り出そうか、どうやって話そうか……。
とりあえず、佐野をバス停で下ろせばふたりになれる。
そのときに思い切って話すしかない。
桃華、しっかりしなさいっ――。
お見合いなんて形で相手を決められたくないのなら、自分でどうにかするしかないじゃない。
隣に並んでくれる人が誰でもいいわけじゃない。
ちゃんと――ちゃんと自分の選んだ人と、好きな人と並びたい……。