光のもとでⅠ

33 Side Yui 01話

「ほら、起きろっ!」
 誰の声って……蔵元さんだよなぁ……。
「……は?」
 なんで蔵元さんに起こされてるわけっ!?
 身体を起こそうとしたら、体中が痛かった。
「痛ぇ……」
「当たり前だ。床に一晩寝たら痛くもなるだろ?」
 真顔で俺を覗き込んでいるのはやっぱり蔵元さんで……。
「ほら、蒼樹さんも起きてください」
 あんちゃんはうつ伏せのまま目を開けてきょとんとしていた。
 直後、ばっと起き上がり蔵元さんを見てびっくりしているようだ。
 そして、すぐにリィが寝ていたベッドを見た。
 そこにはすでにリィの姿はない。
「翠葉お嬢様はすでに登校されました」
「……おはようございます」
 あんちゃん、一連の行動と今の間は何?
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