光のもとでⅠ
「たぶん、俺には少し変なくらいがちょうどいいんです」
「……ちょっとっていうか、相当変だろ?」
 ……あのさ、仮にもあなたが友人と呼べる人であり、あなたが心底惚れている女の子のことを"相当変"とはちょっとひどいんじゃ……。
 でも、あんちゃんも藤宮の人は変って思ってるみたいだからそこはお互い様かな?
 リィは特別っていうか……自業自得でいっか。
「で? 秋斗さんはあとどのくらいで退院できるんですか?」
 あれだけ吐血した人がそれっぽく見えないっていうのもどうなんだか……。
 少し前までは輸血されていたって話だし、尿カテもしてたっていってたけど、今は点滴スタンドと一本のラインというとてもシンプルな状態。
「丸二週間で退院していいって言われてる」
 ふーん、ってことはまだもう少しかかるわけだ。
 二週間っていうと、六月二十七日。
 でも、退院手続きとか考えると月曜日の二十九日あたりかな。
 ま、七月前には退院できるわけね。
「住居トレードどうします?」
「それなんだけど、しばらくホテル貸して」
 やっぱりか……。
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