光のもとでⅠ
02
三限の授業時間を保健室で過ごしていると、
「ったくさー、いつものことだけど最悪っ……」
そんな声が聞こえてくると、廊下から海斗くんと佐野くんが入ってきた。
「ほれ、四限行くぞー」
授業に出たり出なかったりの私を保健室まで送ってくれたり迎えに来てくれたり、クラスメイトが代わる代わるに付き添ってくれる。
「湊先生、いってきます」
「はい、いってらっしゃい」
この頃は、保健室を出るときには「いってきます」と「いってらっしゃい」、戻ってきたときには「ただいま」と「おかえり」のやり取りをするようになっていた。
滞在時間を考えても、保健室は第三の我が家と言えそうだ。
でも、どこであったとしても「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の言葉が返ってくるのは嬉しいもので……。
このやり取りをすると思い出すのは栞さん。
幸倉で過ごしていたときは必ず栞さんの声が返ってきた。
けれど、もう二週間もその声を聞いていない。
「ったくさー、いつものことだけど最悪っ……」
そんな声が聞こえてくると、廊下から海斗くんと佐野くんが入ってきた。
「ほれ、四限行くぞー」
授業に出たり出なかったりの私を保健室まで送ってくれたり迎えに来てくれたり、クラスメイトが代わる代わるに付き添ってくれる。
「湊先生、いってきます」
「はい、いってらっしゃい」
この頃は、保健室を出るときには「いってきます」と「いってらっしゃい」、戻ってきたときには「ただいま」と「おかえり」のやり取りをするようになっていた。
滞在時間を考えても、保健室は第三の我が家と言えそうだ。
でも、どこであったとしても「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の言葉が返ってくるのは嬉しいもので……。
このやり取りをすると思い出すのは栞さん。
幸倉で過ごしていたときは必ず栞さんの声が返ってきた。
けれど、もう二週間もその声を聞いていない。