光のもとでⅠ
トントン、と進む話に口を挟めずに入ると、
「何? リィ、目ぇ見開いてるけど」
「……ホテルに帰らないの?」
「あ……もしや迷惑? 俺うざいって思われてる!?」
少し焦ったように訊かれて、私も焦る。
「違うの、そうじゃなくてっ――私がここにいるからここにいるっていうのは、私が手のかかる子だからじゃないの……?」
「……何、それ」
何それって……。そうなんじゃないの?
「俺がここにいるのは俺の意思なんだけど」
唯兄の、意思……?
「妹に関するリハビリはほぼ終わってる。でも、俺、言ったよね? もうすこし兄妹ごっこ続けたいって。それが俺の意思だよ」
二週間ちょっと前のやり取りを思い出す。
「ひとつ訊いてもいい……? でも、訊き返されたくはないの……」
すごくわがままなこと言ってるな、と思いながら唯兄の顔を見た。
「何? リィ、目ぇ見開いてるけど」
「……ホテルに帰らないの?」
「あ……もしや迷惑? 俺うざいって思われてる!?」
少し焦ったように訊かれて、私も焦る。
「違うの、そうじゃなくてっ――私がここにいるからここにいるっていうのは、私が手のかかる子だからじゃないの……?」
「……何、それ」
何それって……。そうなんじゃないの?
「俺がここにいるのは俺の意思なんだけど」
唯兄の、意思……?
「妹に関するリハビリはほぼ終わってる。でも、俺、言ったよね? もうすこし兄妹ごっこ続けたいって。それが俺の意思だよ」
二週間ちょっと前のやり取りを思い出す。
「ひとつ訊いてもいい……? でも、訊き返されたくはないの……」
すごくわがままなこと言ってるな、と思いながら唯兄の顔を見た。