光のもとでⅠ
 祈るというのなら、さっきのお話――サムシングフォー。
 ヨーロッパのウェディグジンクス。
 ひとつめはサムシングオールド。
 先祖から伝わる何か古いものを結婚式で身につけるというもの。
 だいたいの人がお母さんかおばあちゃんから譲り受けるジュエリーを身につけるという。
 ふたつめはサムシングニュー。
 新しい生活が幸せなものとなりますように、と願いをこめて何か新しいものを身につける。
 それはドレスでもグローブでもいいのだとか。
 三つ目はサムシングボロウ。
 幸せな結婚生活をしている人から幸せをわけてもらい、その幸せにあやかるために何かを借りるというもの。
 そして最後にサムシングブルー。
「青い鳥」に代表されるように青は幸せを呼ぶ色、忠実と信頼を象徴する色と言われている。
 ヨーロッパでは聖母マリアのシンボルカラーとしても知られているそう。
 花嫁の純潔や貞操、清らかさを現すことから、サムシングブルーは人目につかないように身につけるのがいいとされている。
 だから、ブーケなどで持つものではないけれど、紫陽花のブルーは幸せのブルーだと思う。
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