光のもとでⅠ
 秋斗さんが悪いわけではなくて、すべてを許容できない自分のせい。
 精神的に未熟――それ以外の何ものでもない。
 少しの出来事でぐらぐらと揺れてしまう。
 きっとほかの人にはそよ風くらいにしか感じないようなことでも、私には強風。
 嵐みたいにゴォゴォ音を立てて風が吹く。
 ――秋斗さん、やっぱり無理です……。
 今度こそ呆れられてしまうだろう。
 二度あることは三度あると言うし、三度目の正直という言葉もあるけれど、この件に限っては三度目はないと思う。
 私は、秋斗さんの恋人でいることはできない。
 自分が保てなくなってしまうから。
 次に会えるのはいつかわからないけれど、その日にきちんと伝えよう。
 ちゃんと、自分の言葉で伝えよう。
 その日は泣いてもいいことにしよう。
 その日だけは大泣きしてもいいことにしよう――。
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