光のもとでⅠ
 きっと親の心子知らず、子どもの心親知らず、とはこういうことを言うんだろうな。
 立場が違うから思うものが異なる。
 でもね、きっと同じことなの。
 今、誰がここにいても私はその人を頼りきることはできないし、誰にも助けを求めることはできない。
 誰も、私を助けることなんてできないんだよ――。


 * * *


 翌朝、湊先生が家に来た。
 リビングで両親と挨拶を済ませると、私の部屋へ入ってくる。
「あら、かわいい天蓋なんてつけちゃって」
 と、天井から吊るされている生地を見上げる。
「母からのお土産なんです」
「天蓋が似合う子なんてそうそういないわよ?」
 言われてどんな反応をしていいのかわからなくて少し困った。
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