光のもとでⅠ
「ま、それはそうよね……。今日は点滴二本入れるから六時間ちょっとかかるわよ。ひとまず栞のところへ行ってくるわ」
「先生っ」
「ん?」
部屋を出よう立ち上がった先生に懇願する。
「あの、お願いが――」
「……何よ」
「両親を現場に戻したいんです。力になってもらえませんか……? 父は、今日には戻るつもりで帰ってきてるんですけど、母は――」
「……あぁ、そういうことね」
と、どこか面倒臭そうに窓の外へ視線をやる。
「でも、碧さんはすごく心配症だからねぇ……。今までこっちに戻ってきてなかったのが不思議なくらいよ」
「……え?」
「あんたの脈や血圧。それが変動するたびに私に確認の連絡がきてた。もっとも、翠葉に電話して問い質すなんてしてたらあんたがまいっちゃうと思って、私のほうに連絡をするようにもともと釘を刺してたんだけど」
……そう、だったの?
「先生っ」
「ん?」
部屋を出よう立ち上がった先生に懇願する。
「あの、お願いが――」
「……何よ」
「両親を現場に戻したいんです。力になってもらえませんか……? 父は、今日には戻るつもりで帰ってきてるんですけど、母は――」
「……あぁ、そういうことね」
と、どこか面倒臭そうに窓の外へ視線をやる。
「でも、碧さんはすごく心配症だからねぇ……。今までこっちに戻ってきてなかったのが不思議なくらいよ」
「……え?」
「あんたの脈や血圧。それが変動するたびに私に確認の連絡がきてた。もっとも、翠葉に電話して問い質すなんてしてたらあんたがまいっちゃうと思って、私のほうに連絡をするようにもともと釘を刺してたんだけど」
……そう、だったの?