光のもとでⅠ
「少し、寝てもいいですか?」
「そうね、あと二時間半は点滴終わらないし」
と、湊先生が腰を上げる。
それを合図にみんなが部屋を出ていこうとした。
最後に残ったのはお父さん。
「父さんは四時過ぎにはここを出る予定なんだ。だから、翠葉の側にいてもいいかな?」
拒否されることを予想しての問いかけに聞こえた。
「……うん、大丈夫」
私は断らなかった。
理由は、親には酷なことを望んでいる、と静さんに言われたからかもしれない。
「静に何かきついことを言われたかな?」
お父さんはベッド脇にあるスツールに腰掛けた。
きついことというよりは、現実を教えてくれた。
そのうえで抜け道を提示してくれた。
「ううん、きついことは言われてない……」
「そうか? 静には翠葉の体のことはあまり話していないんだ」
そうななのね。……でも、それがいいかな。
だって、同情されるのも、そういう目で見られるのも嫌だから。
「そうね、あと二時間半は点滴終わらないし」
と、湊先生が腰を上げる。
それを合図にみんなが部屋を出ていこうとした。
最後に残ったのはお父さん。
「父さんは四時過ぎにはここを出る予定なんだ。だから、翠葉の側にいてもいいかな?」
拒否されることを予想しての問いかけに聞こえた。
「……うん、大丈夫」
私は断らなかった。
理由は、親には酷なことを望んでいる、と静さんに言われたからかもしれない。
「静に何かきついことを言われたかな?」
お父さんはベッド脇にあるスツールに腰掛けた。
きついことというよりは、現実を教えてくれた。
そのうえで抜け道を提示してくれた。
「ううん、きついことは言われてない……」
「そうか? 静には翠葉の体のことはあまり話していないんだ」
そうななのね。……でも、それがいいかな。
だって、同情されるのも、そういう目で見られるのも嫌だから。