光のもとでⅠ
 部屋を出ていくお母さんと唯兄を見て思う。
 私は今、とても唯兄に救われている。助けられている。
 いつの日か、私も唯兄を助けることができるだろうか。
 ……できると思いたい。
 自分の未来に何が起こるのかはきっと誰もがわからないことだろう。
 それでも、人は将来を考えるし将来を設計する。
 そのうえで起きたハプニングに対しどう対処していくか……。
 そこで人の器量が試されるのだろう。
 私もそれに挑める人間になりたい――。
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