光のもとでⅠ
 飛鳥ちゃんだけは隠しようがないほど不安な顔をしていたけれど、それでも何かを言ってくることはなく、見守るに徹してくれた。
 授業を二時間続けて受けるのはかなりつらかった。
 休憩時間にクラスメイトが予習をしている中、私は机に突っ伏して休憩するのが精一杯。
 椅子に座っていること事体が苦痛だったからだ。
 痛みは大したことはない。でも、保健室で休んでいる間に飲んでおいたほうがいいかもしれない。
 二限が終わると海斗くんが付き添ってくれた。
 でも、教室を出ると、そこには司先輩も立っていて、両脇を抱えられる状態で保健室へと向かった。
「ふたりとも、ごめんなさい。本当は自習したい時間なのに……」
「俺は問題ない」
 そう答えたのは司先輩。
「俺も、次の時間は問題ないから平気」
 海斗くんはのんびりと答えた。
 そのゆっくりとした話し方に、「余裕だから」という雰囲気を感じられ、優しいな、と思った。
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