光のもとでⅠ
 もう聞いていて答えるのも面倒で、今では聞こえていないふりを通している。
 だって……会話するのも受け答えに頭を使うのも、疲れていてできそうにない。
 痛みで身体を起こすのもつらいし、トイレに行くことすら命がけ。
 頻脈もつらいし、自分でもわかるほどの不整脈も出てきている。
 あぁ、本当に死ぬのかな……。死んだら楽かな。
 そんな考えがここ最近では頭をよぎっては消えることがない。
 私、いつまでこんな状態なんだろう。
 あと何日? 何週間? 何ヶ月?
 どこまで続くの……?
 どこまでこの身体はもつのかな。
 その期間、私は私を保っていられるのかな。
 もう、すでには自分ではないのかな……。
 私、生きたいのかな。死にたいのかな……。
 そうじゃないな……。
 ただ、痛みのない生活を送りたいだけ……。
 それは病院に入ることともなんだか違うように思えた。
 根本治療ができないのなら、私はどこにいようとも救われることはない――。
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