光のもとでⅠ
14 Side Kaito 01話
俺と司は湊ちゃんちの司の部屋で勉強をしていた。
今回のテストがやばいというよりは、司の作る模擬テストが容赦なく難しくてクリアできないだけだと思いたい……。
いつものように俺はローテーブルを使い、ツカサは窓際の黒いデスクで各々の勉強をしていた。
その背中はいつもとなんら変わらない。
面白いくらいになんの変化も見せないひとつ上の従兄。
冷静沈着なのは知ってるけど、仮にも好きな女のところにライバル――秋兄が会いに行っているともなれば、少しは態度に表れてもいいものではないだろうか。
「海斗……俺を見ながらぼーっとする余裕があるのか?」
背を向けられたまま問われる。
「司……なんでこっち見てねーのにわかるんだよ」
「こんなに注視されていたら嫌でも気づく」
あ、侮れん……。
今回のテストがやばいというよりは、司の作る模擬テストが容赦なく難しくてクリアできないだけだと思いたい……。
いつものように俺はローテーブルを使い、ツカサは窓際の黒いデスクで各々の勉強をしていた。
その背中はいつもとなんら変わらない。
面白いくらいになんの変化も見せないひとつ上の従兄。
冷静沈着なのは知ってるけど、仮にも好きな女のところにライバル――秋兄が会いに行っているともなれば、少しは態度に表れてもいいものではないだろうか。
「海斗……俺を見ながらぼーっとする余裕があるのか?」
背を向けられたまま問われる。
「司……なんでこっち見てねーのにわかるんだよ」
「こんなに注視されていたら嫌でも気づく」
あ、侮れん……。