光のもとでⅠ
すごく意外だと思った。でも、心のどこかで司らしいとも思った。
司はあまり自分から人の中には入っていこうとしない。
それは単に面倒臭がり屋って話だけれど、人を見て何も考えてないかというとそんなこともない。
だって司は、どんな人間でも適材適所に配置する能力がある。
それはつまり、観察力があるっていうことで、人の本質を見抜く力も持っているということ。
同時にその人の本質を引き出す力も持っている。
そんな司だからこそ、こういう行動なのかな、って思ったり……。
だとしたら、司は翠葉の本質をどう見抜いているんだろう。
翠葉からは何を引き出すのかな。
俺はそんなところに興味があった。
「なぁ、司」
司は無言で俺を見る。
「たとえばさ、ものすごく仲のいいふたりが同じ女を好きになったとして、俺はどっちを応援すべきかな」
司は口につけていたカップを慌てて離し、ゲホゴホと咽た。
司はあまり自分から人の中には入っていこうとしない。
それは単に面倒臭がり屋って話だけれど、人を見て何も考えてないかというとそんなこともない。
だって司は、どんな人間でも適材適所に配置する能力がある。
それはつまり、観察力があるっていうことで、人の本質を見抜く力も持っているということ。
同時にその人の本質を引き出す力も持っている。
そんな司だからこそ、こういう行動なのかな、って思ったり……。
だとしたら、司は翠葉の本質をどう見抜いているんだろう。
翠葉からは何を引き出すのかな。
俺はそんなところに興味があった。
「なぁ、司」
司は無言で俺を見る。
「たとえばさ、ものすごく仲のいいふたりが同じ女を好きになったとして、俺はどっちを応援すべきかな」
司は口につけていたカップを慌てて離し、ゲホゴホと咽た。