光のもとでⅠ
海斗たちが問題なくフォローするであろうことはわかっていた。
けど、翠に会いたいという自我には勝てず、結果こうして翠が廊下に出てくるのを待っている。
海斗と簾条あたりが付き添っているかと思いきや、海斗ひとりだった。
ドアを閉める瞬間に簾条と目が合った。
悠然と浮かべる笑みがむかつく。
たぶん、俺がここで待っているのを予想していたのだろう。
内心、舌打ちをしたい気持ちで翠の腕を取る。
その腕が、ずいぶんと細くて驚いた。
一瞬、腕と手首を間違えたかと思うほど。
「ふたりとも、ごめんなさい。本当は自習したい時間なのに……」
翠が申し訳なさそうに眉をひそめる。
「俺は問題ない」
海斗も似たり寄ったりの返事をすると、翠はほんの少し笑みを見せた。
けど、翠に会いたいという自我には勝てず、結果こうして翠が廊下に出てくるのを待っている。
海斗と簾条あたりが付き添っているかと思いきや、海斗ひとりだった。
ドアを閉める瞬間に簾条と目が合った。
悠然と浮かべる笑みがむかつく。
たぶん、俺がここで待っているのを予想していたのだろう。
内心、舌打ちをしたい気持ちで翠の腕を取る。
その腕が、ずいぶんと細くて驚いた。
一瞬、腕と手首を間違えたかと思うほど。
「ふたりとも、ごめんなさい。本当は自習したい時間なのに……」
翠が申し訳なさそうに眉をひそめる。
「俺は問題ない」
海斗も似たり寄ったりの返事をすると、翠はほんの少し笑みを見せた。