光のもとでⅠ

30 Side Yui 01話

 ここ数日、リィは毎日のように激痛発作に襲われている。
 そして、ファミリーコールも押さなくなった。
 俺とあんちゃんは携帯やパソコンのツールバーが知らせる数値や音で気づく。
 そんな日が何日も続いている。
 栞さんは御園生家に泊りたがっていたけれど、基本的には夕飯を食べたらすぐに帰ってもらうようにしていた。
 みんながこの家にいたら、きっと共倒れになるから。
 夜は十一時から夜中の二時までがあんちゃん。二時から六時までは俺。
 自分の担当じゃない時間帯はお互い携帯の電源を切る約束をしていた。
 そうでもしないと、寝なくちゃと思っても全然眠れないから。
 六時から七時まではあんちゃんが見ていて、そのあとは栞さんが来てくれるから、あんちゃんは大学へ行ったり行かなかったり。
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