光のもとでⅠ
 痛み止めと睡眠薬で眠れてしまうときはいい。
 そうでないときは本当に地獄だ。
 二時間ほど痛みに耐えているリィを見続けては見限る。
 見放すとかではなく、その時点で病院へ行くと判断する。
 けれど、病院へ行ったからといって、何をどうしてもらえるわけでもないことを知るのに、そう時間はかからなかった。
 飲み薬よりもダイレクトに身体に働きかける薬を血管に入れる――ただ、それだけ。
 最初は筋肉注射だったけど、効かないとわかるともっと即効性のある血中に注射されるようになった。
 いくつかの薬を試し、リィの身体と相性のいい薬が今は使われているけれど、それは強制的に眠りにつかせるような、そんな薬だった。
< 1,713 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop