光のもとでⅠ
確かに、いつもの翠ではなかった。
けれども、だからといってものすごく通常と違うかと訊かれたら、それは違う気がする。
気が触れたとか、そんな印象は受けない。
いったい翠に何が起っているのか――。
もともとこんな時間に電話をしてくるような人間でもない。
時刻は十二時を回っている。
兄さんや姉さんは知っているのだろうか。
秋兄は? 栞さんは……?
俺が誰かに訊いたところで口を割る人間はいなさそうだ。
数日中に時間を作って幸倉へ行こう。
翠に、会いに行こう――。
けれども、だからといってものすごく通常と違うかと訊かれたら、それは違う気がする。
気が触れたとか、そんな印象は受けない。
いったい翠に何が起っているのか――。
もともとこんな時間に電話をしてくるような人間でもない。
時刻は十二時を回っている。
兄さんや姉さんは知っているのだろうか。
秋兄は? 栞さんは……?
俺が誰かに訊いたところで口を割る人間はいなさそうだ。
数日中に時間を作って幸倉へ行こう。
翠に、会いに行こう――。