光のもとでⅠ
「……おまえはそれをずっと見てたのかっ!?」
「見てる以外にできることはなかったよ。幸倉へ戻せば翠葉が精神的に負担を負う。碧から仕事を取り上げれば碧が精神的に病む。どっちを選択すればいいんだよ」
蒼樹の負担を考えれば碧を戻すべきかとは思ったが、今年の翠葉の状態はどう考えても例年のそれとは違うものだった。
「おまえは大丈夫なのか?」
「さぁね……。ただ、俺まで溺れるわけにはいかんだろ? だから、神頼み」
後ろにある祠に目をやる。
「静……たぶん、数日中に翠葉は入院することになる。そのときは俺も二、三日現場を離れていいかな」
「翠葉ちゃんの現在の状態は?」
「飢餓って言ったらいいのかな? 痛みがひどすぎて経口摂取ができなくなってるらしい。湊先生が点滴をしてくれてるけど、それでも補いきれない状態だそうだ。それが続くと脳障害や内臓に影響が出るんだって。もう落ちる肉もないそうだ」
「っ……おまえ、今すぐにでもっ――」
「見てる以外にできることはなかったよ。幸倉へ戻せば翠葉が精神的に負担を負う。碧から仕事を取り上げれば碧が精神的に病む。どっちを選択すればいいんだよ」
蒼樹の負担を考えれば碧を戻すべきかとは思ったが、今年の翠葉の状態はどう考えても例年のそれとは違うものだった。
「おまえは大丈夫なのか?」
「さぁね……。ただ、俺まで溺れるわけにはいかんだろ? だから、神頼み」
後ろにある祠に目をやる。
「静……たぶん、数日中に翠葉は入院することになる。そのときは俺も二、三日現場を離れていいかな」
「翠葉ちゃんの現在の状態は?」
「飢餓って言ったらいいのかな? 痛みがひどすぎて経口摂取ができなくなってるらしい。湊先生が点滴をしてくれてるけど、それでも補いきれない状態だそうだ。それが続くと脳障害や内臓に影響が出るんだって。もう落ちる肉もないそうだ」
「っ……おまえ、今すぐにでもっ――」