光のもとでⅠ
「俺や唯、栞さんですら容易に近寄れる状態じゃないんです。ことごとく拒絶される」
「……拒絶?」
「食べられる状態じゃないのはわかってるんです。それでも何か口にしてほしくて、それを強要しようとすると締め出される」
もう苦笑しかできない。
情けなさすぎる――。
「栞ちゃんでも……?」
「栞さんはちょっと別かもしれません。栞さん自身が身を引いた感じです。無理に近寄ると危ない気がするって……。看護師の勘だって言ってました」
「湊ちゃんは……?」
「湊さんは入っていきますよ。話しかけもする。説得をしようと一番がんばってくれてるのは湊さんです……。俺たちにはあまり入院の話しはするなって言ってくれて、その話は一手に湊さんが引き受けてくれていました。たぶん、今後の家族関係を考えてくれてのことだとは思うんですけど……」
それでも――。
「……拒絶?」
「食べられる状態じゃないのはわかってるんです。それでも何か口にしてほしくて、それを強要しようとすると締め出される」
もう苦笑しかできない。
情けなさすぎる――。
「栞ちゃんでも……?」
「栞さんはちょっと別かもしれません。栞さん自身が身を引いた感じです。無理に近寄ると危ない気がするって……。看護師の勘だって言ってました」
「湊ちゃんは……?」
「湊さんは入っていきますよ。話しかけもする。説得をしようと一番がんばってくれてるのは湊さんです……。俺たちにはあまり入院の話しはするなって言ってくれて、その話は一手に湊さんが引き受けてくれていました。たぶん、今後の家族関係を考えてくれてのことだとは思うんですけど……」
それでも――。