光のもとでⅠ
第09章 化学反応
01
どのくらい眠っていたのだろう。
とても長い時間眠れた気がした。
五感が徐々に活動を始めると、ひどく口の中が乾いていることに気づく。
お水が欲しい――。
首の下の方、鎖骨のあたりが少し痛む。
左手首があたたかい。
「……起きた?」
この声――。
目を開けると、自分の左側に先輩がいた。
先輩の顔から視線を逸らして手に向けると、先輩が左手首を握ってくれていた。
「手……」
「かなり冷たくなってた。あとでカイロを持ってきてくれる」
誰が、とは言わない。
でも、きっと蒼兄か唯兄。
とても長い時間眠れた気がした。
五感が徐々に活動を始めると、ひどく口の中が乾いていることに気づく。
お水が欲しい――。
首の下の方、鎖骨のあたりが少し痛む。
左手首があたたかい。
「……起きた?」
この声――。
目を開けると、自分の左側に先輩がいた。
先輩の顔から視線を逸らして手に向けると、先輩が左手首を握ってくれていた。
「手……」
「かなり冷たくなってた。あとでカイロを持ってきてくれる」
誰が、とは言わない。
でも、きっと蒼兄か唯兄。