光のもとでⅠ
なんていうか、延命されているだけな気がした。
司先輩がナースコールを押すとすぐに応答があり、私が起きたことを話すと、「お伝えします」と短い応答があった。
それから十分ほどして、病室をノックする音が聞こえた。
ドアが開き、
「翠葉ちゃん、具合はどうだい?」
いつもと変わらない笑顔で話しかけてくれたのは紫先生。
それから、やけに背の高い、漆黒の髪の怖そうな人が一緒に入ってきた。
じっとその人を見ていると、
「先に彼を紹介しよう。栞ちゃんの旦那さん、神崎昇(かんざきしょう)医師だ」
背の高い人が一歩前に歩み出る。
「御園生翠葉ちゃん? 栞から話を聞いて会ってみたいと楽しみにしてた」
聞いたこともないような低い声にびっくりした。
「ははっ、びびってるなぁ……。取って食いやしないから安心して」
漆黒の髪に日焼けした肌。その人が口を開くと、真っ白な歯が印象的に見えた。
司先輩がナースコールを押すとすぐに応答があり、私が起きたことを話すと、「お伝えします」と短い応答があった。
それから十分ほどして、病室をノックする音が聞こえた。
ドアが開き、
「翠葉ちゃん、具合はどうだい?」
いつもと変わらない笑顔で話しかけてくれたのは紫先生。
それから、やけに背の高い、漆黒の髪の怖そうな人が一緒に入ってきた。
じっとその人を見ていると、
「先に彼を紹介しよう。栞ちゃんの旦那さん、神崎昇(かんざきしょう)医師だ」
背の高い人が一歩前に歩み出る。
「御園生翠葉ちゃん? 栞から話を聞いて会ってみたいと楽しみにしてた」
聞いたこともないような低い声にびっくりした。
「ははっ、びびってるなぁ……。取って食いやしないから安心して」
漆黒の髪に日焼けした肌。その人が口を開くと、真っ白な歯が印象的に見えた。