光のもとでⅠ
 今、私の心の中には色んなことがあふれ返っていて、何かちょっとしたことでも起爆剤になりかねないような状態。
 すごく不安定な状態であることは自分でもよくわかっていた。
 神崎先生が言うとおり、食べ物をきちんと食べられるようになって正常に戻るなら、そのときまで待ってはもらえないだろうか……。
 それは、わがままだろうか……。
 そんなことを考えているうちに重湯は食べ終わり、私は大浴場へ連れて来られていた。
 補助につく看護師さんがひとり。
 脱衣所で、病院で用意された着衣を脱ぐと、やっぱり私はオムツをしていた。
 鏡に映る自分の姿を見て、貧相だな、と思う。
 浴室では背もたれつきの椅子にかけるように勧められ、勧められるままに鏡の前に座った。
 看護師さんはシャワーで髪の毛を流しながら、
「やっとサッパリできるわね」
 確かに……。
 もう、どのくらいお風呂に入っていないのかは数えてもいなかった。
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