光のもとでⅠ
 高カロリー輸液や手の点滴の場所には膜を作るスプレーをされ、その上からさらにテープを貼って防水されている。
 人に身体を洗われる、というのはどんなに具合が悪くても抵抗があるものだな、などと思いつつ、それでもお風呂に入れるというだけ幸せなのだろう、と思いなおした。
「血圧が安定していて、身体の状態が良ければひとりでの入浴も可能になるわ」
 看護師さんは私が何を訊く前に色んなことを教えてくれた。
 私に接するのは、当分の間は神崎先生とこの看護師、藤原清良(ふじわらせいら)さんであること。
 面会は司先輩のみ。
 なお、家族にはいつでも連絡がつくようになっていて、いつでも会えるということも教えてくれた。
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