光のもとでⅠ
「昇さんも、あんまり変な現れ方しないでください」
「あぁ、悪いな。つい、だ。つい……。それにしても一日に二回も驚かれるとは思わなかったぜ」
「……二度目って?」
 先輩が訊くと、昇さんは今朝の出来事をケラケラと笑いながら話した。
「で、おまえは涼さんとそんな話ばかりしてるのか?」
 改めて昇さんが訊くと、司先輩は肯定の答えを返す。
「会話がなくて困ったときには使いますよ。下手に学校での出来事を訊かれるよりもよっぽどマシ」
「……司らしいっちゃ司らしいが、翠葉ちゃん、これはあんま参考にしないほうがいいぜ?」
 じゃ、何か参考になりそうなものを教えてください……。
 そんな視線を昇さんに向けると、
「何時?」
 司先輩に訊かれた。
「え?」
「零樹さんが来る時間」
「……さぁ」
 そこまでは知らない。
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