光のもとでⅠ
髪の毛を切ったのは自分だし、秋斗さんを傷つけたのも私なのだ。
結果は変わらない。
「難しい顔してるわね」
ハーブティーの香りと共に藤原さんが戻ってきた。
「誰かに訊いてもらいたい? それとも訊いてもらいたくない?」
目の前にプラスチックのカップを置くと、そんなふうに問われた。
「聞いてほしくて、聞いてほしくない……」
「それは困ったわね」
と、全然困ってない顔で言う。
そして、何を話すでもなく、高カロリー輸液のライン消毒を始めた。
高カロリー輸液はその名のとおり、高カロリーの液体。
どんな菌も大好物の液体のため、何か菌でも入ろうものならすぐさま増殖し、それが体内へと入り込むと敗血症を起こす。
だから、できるだけ早くに抜くことが望ましいそうだ。
そこへカートを押しながら昇さんが入ってきた。
結果は変わらない。
「難しい顔してるわね」
ハーブティーの香りと共に藤原さんが戻ってきた。
「誰かに訊いてもらいたい? それとも訊いてもらいたくない?」
目の前にプラスチックのカップを置くと、そんなふうに問われた。
「聞いてほしくて、聞いてほしくない……」
「それは困ったわね」
と、全然困ってない顔で言う。
そして、何を話すでもなく、高カロリー輸液のライン消毒を始めた。
高カロリー輸液はその名のとおり、高カロリーの液体。
どんな菌も大好物の液体のため、何か菌でも入ろうものならすぐさま増殖し、それが体内へと入り込むと敗血症を起こす。
だから、できるだけ早くに抜くことが望ましいそうだ。
そこへカートを押しながら昇さんが入ってきた。