光のもとでⅠ
「清良女史、ビンゴっぽいぜ?」
「でも、訊いてほしくて訊いてほしくないのよね?」
「もうなんでもいいから話しちゃえよ。意外とすっきりするかもしれねーぜ?」
 でも、まだ頭の中はぐちゃぐちゃしていて人に話すのは難しい。
 もう少し涙を流したくて、流しきってしまいたくて、
「先生、治療――治療、して」
 そう言葉にするのが精一杯だった。
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