光のもとでⅠ
中庭に出ると、昇さんだけが芝生に座り、私は車椅子に座ったまま。
ひとりで立ち上がれるし歩けるけれど、動く余裕すらなかったのだ。
体力や体調の問題ではなく、気持ち的な問題。
「なぁ、翠葉ちゃんならどっちが傷つく? 面と向かって言葉で傷つけられるのと、避けられまくって無視されて傷つくの」
何をどう比べたらいいのかがわからなかった
「俺なら、避けられたり無視されるほうが堪える。まだ面と向かって嫌いだとかムカつくって言われるほうがマシ。そのほうが言い返せるしな。避けられてたら――無視されていたら意思の疎通もこっちの考えも何もかもが伝わらなくなるだろ?」
あ――。
ひとりで立ち上がれるし歩けるけれど、動く余裕すらなかったのだ。
体力や体調の問題ではなく、気持ち的な問題。
「なぁ、翠葉ちゃんならどっちが傷つく? 面と向かって言葉で傷つけられるのと、避けられまくって無視されて傷つくの」
何をどう比べたらいいのかがわからなかった
「俺なら、避けられたり無視されるほうが堪える。まだ面と向かって嫌いだとかムカつくって言われるほうがマシ。そのほうが言い返せるしな。避けられてたら――無視されていたら意思の疎通もこっちの考えも何もかもが伝わらなくなるだろ?」
あ――。