光のもとでⅠ
「蒼樹にしても翠葉にベッタリだしなぁ。あれもどうにかしないといけないだろ」
と、苦笑い。
「うちに唯くんが入ると、それだけでなんだかバランスが絶妙に良くなる気がしたんだ。母さんや翠葉の状態もものすごく客観的に見てくれて意見してくれる。それでいて、第三者になり過ぎないっていうのは彼の性格なんだろうなぁ……」
「……私は、賛成こそすれ反対なんてしないよ?」
確かに、私たち兄妹のバランスも、三人になるといつもと違う会話へと発展する。
それは、私と蒼兄ふたりでは成し得ないことだ。
私と蒼兄だけじゃ、ずっと御園生の箱の中にいる感じ……。
唯兄が御園生の家族になったからといって、唯兄がうちの空気に呑まれてしまうことはないだろう。
でも――。
「唯兄、自分の苗字が変わることに抵抗はないのかな……」
と、苦笑い。
「うちに唯くんが入ると、それだけでなんだかバランスが絶妙に良くなる気がしたんだ。母さんや翠葉の状態もものすごく客観的に見てくれて意見してくれる。それでいて、第三者になり過ぎないっていうのは彼の性格なんだろうなぁ……」
「……私は、賛成こそすれ反対なんてしないよ?」
確かに、私たち兄妹のバランスも、三人になるといつもと違う会話へと発展する。
それは、私と蒼兄ふたりでは成し得ないことだ。
私と蒼兄だけじゃ、ずっと御園生の箱の中にいる感じ……。
唯兄が御園生の家族になったからといって、唯兄がうちの空気に呑まれてしまうことはないだろう。
でも――。
「唯兄、自分の苗字が変わることに抵抗はないのかな……」