光のもとでⅠ
「どうしよう……限りなく思考がネガティブ」
携帯に手を伸ばし、いつもと同じ声を聞く。
その声に集中しすぎて周りが見えなくなっていた私ばバカだ。
一通り聞き終わってほっとため息をついた瞬間、
「なぁ、それ……いつも何を聞いてんだ?」
急な問いかけに息が止まった。
「おうおう、びっくりしてんな。全然気づいてなかったもんな」
止まった呼吸を再開するのには何かコツでもいるのだろうか。
そのくらい、どうやったら呼吸ができるのかわからなくて困っていると、昇さんがトントン、と背中を叩いてくれた。
「ほれ、呼吸しろ。吸ったら吐くんだ。吐いたら吸う。その繰り返し」
最初に、ケホケホ、と少し咽たものの、呼吸は無事再開できた。
「で? 何聞いてたんだ?」
「私の精神安定剤なので秘密です」
どうしてか、人に話すのは恥ずかしかった。
携帯に手を伸ばし、いつもと同じ声を聞く。
その声に集中しすぎて周りが見えなくなっていた私ばバカだ。
一通り聞き終わってほっとため息をついた瞬間、
「なぁ、それ……いつも何を聞いてんだ?」
急な問いかけに息が止まった。
「おうおう、びっくりしてんな。全然気づいてなかったもんな」
止まった呼吸を再開するのには何かコツでもいるのだろうか。
そのくらい、どうやったら呼吸ができるのかわからなくて困っていると、昇さんがトントン、と背中を叩いてくれた。
「ほれ、呼吸しろ。吸ったら吐くんだ。吐いたら吸う。その繰り返し」
最初に、ケホケホ、と少し咽たものの、呼吸は無事再開できた。
「で? 何聞いてたんだ?」
「私の精神安定剤なので秘密です」
どうしてか、人に話すのは恥ずかしかった。