光のもとでⅠ
「それ上げてるとさ……この季節はあっという間に部屋の温度が五十度超えるんだよね」
 辟易とした楓先生の言葉に、
「空調管理されてんでしょっ!?」
 と、湊先生が噛み付く。
「こっちの本館は建物自体が古いから、そこまで空調が利いてるわけじゃない。だから来年には建て替えって話が出てるでしょ?」
「あぁ、そんな話もあったわね」
 言いながら、再度簡易ベッドに寝転がった。
 このメンバーで一緒にいるのは珍しい。でも、いつもどおりだな、と思えた。
 お昼の時間はこんなふうに穏やかに過ぎていった。
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