光のもとでⅠ
「あのね……」
相槌とか何もないけれど、ちゃんと聞いてくれている感じがする。
ツカサは普段会って話をするときにもあまり相槌は打たない人。
でも、ちゃんと聞いてくれているから。
だから、電話でも不安にならない。
電話だけど、ツカサと話しているときだけは電話という気がしなくなる。
すぐ側にいる感覚で話すことができる。
「治療がね、明日でいったん打ち切りなの。……相馬先生が帰国するまで、六日間は治療しないの。そうするとね、ツカサのインターハイの日、どのくらい痛みがあるかわからなくて――」
「別にかまわない、昨日の約束はなかったことにしよう。その代わり、試合の結果は誰にも訊かないで。帰って来たらその日のうちに病院に行くから」
本当だ、蒼兄の言ったとおり……。
相槌とか何もないけれど、ちゃんと聞いてくれている感じがする。
ツカサは普段会って話をするときにもあまり相槌は打たない人。
でも、ちゃんと聞いてくれているから。
だから、電話でも不安にならない。
電話だけど、ツカサと話しているときだけは電話という気がしなくなる。
すぐ側にいる感覚で話すことができる。
「治療がね、明日でいったん打ち切りなの。……相馬先生が帰国するまで、六日間は治療しないの。そうするとね、ツカサのインターハイの日、どのくらい痛みがあるかわからなくて――」
「別にかまわない、昨日の約束はなかったことにしよう。その代わり、試合の結果は誰にも訊かないで。帰って来たらその日のうちに病院に行くから」
本当だ、蒼兄の言ったとおり……。