光のもとでⅠ
「私とあなたは仲が良かったの?」
「悪くはなかったんじゃない?」
まるで他人事のように答えられて困ってしまう。
なんだかとても手強い人だ。
「会話はいつもこんな感じ?」
恐る恐る訊いてみれば、「だいたいね」と一言返事。
本当に仲が良かったのかは不明だ。
でも――。
「この携帯にあなたの声が録音されていたの。……どんな状況だったのか、教えてもらえる?」
藤宮司さんはとても驚いた顔をした。
「録音って……?」
「寝て起きたら一番にしなくちゃいけないことみたいに身体が覚えているの。でも、会話の内容は記憶になかった」
携帯を操作して凝視したままの藤宮司さんに渡す。
「悪くはなかったんじゃない?」
まるで他人事のように答えられて困ってしまう。
なんだかとても手強い人だ。
「会話はいつもこんな感じ?」
恐る恐る訊いてみれば、「だいたいね」と一言返事。
本当に仲が良かったのかは不明だ。
でも――。
「この携帯にあなたの声が録音されていたの。……どんな状況だったのか、教えてもらえる?」
藤宮司さんはとても驚いた顔をした。
「録音って……?」
「寝て起きたら一番にしなくちゃいけないことみたいに身体が覚えているの。でも、会話の内容は記憶になかった」
携帯を操作して凝視したままの藤宮司さんに渡す。