光のもとでⅠ

23

 病室に戻ってからも私の質問は続いた。
「あの、これ……これもツカサからのプレゼント?」
 携帯のストラップを指差すと、
「それは俺じゃない。たぶん後日来る」
 "誰"とは言わない。
 きっと私の記憶にない人なのだ。
「わかった……。じゃ、その誰かが来たら訊く」
「知りたいなら教えるけど」
 意外な返事に、「誰?」と反射的に訊くと、「秋兄」という返事があった。
「あき、にい……? あ……藤宮秋斗さん?」
 尋ねると、
「癖はそのままなんだな」
 と、わけのわからないことを言われた。
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