光のもとでⅠ
「えっ!?　それが壊れるのは困るっ」
「……翠葉、なんの話をしているの？」
　お母さんに顔を覗き込まれ、さっきツカサとした話をした。
　すると、唯兄とお母さんは顔を見合わせて吹きだした。
「ねぇ……私は本当にツカサとは仲が良かったの？」
「そんなに不思議？」
　唯兄に訊かれたから、「とても」と正直に答えた。
「翠葉が男の子とあんなふうに話せることってそうそうないんじゃないかしら？」
　お母さんの言葉には一理ある。
「それに、リィは彼のことをえらい格好いいって褒め称えてたよ？」
　唯兄が面白そうに口にし、私は一気に赤面した。
「あら、真っ赤ね？」
　だってだってだってだって――。
「……すごく格好いい……でしょう？」
　お母さんをうかがい見ると、「そうね」と笑われてしまった。
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