光のもとでⅠ
考えても"誰"が見えてくることも、会話の全容も思い出すことはできなかった。
そこに蒼兄が帰ってきた。
「なんか楽しそうだな?」
「翠葉、本当に楽しい学園生活を送っているのね」
今の会話からそれを推察されるのは少し不服だけれど、学校は楽しい……。
「翠葉、桃華と佐野くんが明日十一時頃に来るって。佐野くんもインターハイの調整に入っているみたいで、部活の拘束時間はそこまで長くないらしい。海斗くんと飛鳥ちゃんは部活だって」
そっか、佐野くんもインターハイ出場者だった。
……"も"。
自分の中で感じるひとつひとつに疑問が浮かぶ。
ツカサがインターハイに出ることはさっき聞いたから知っているわけだけど、でも、もっと前から知っていたような気がしなくもない。
――袴姿。
それはなんとなく覚えているような気がした。
そこに蒼兄が帰ってきた。
「なんか楽しそうだな?」
「翠葉、本当に楽しい学園生活を送っているのね」
今の会話からそれを推察されるのは少し不服だけれど、学校は楽しい……。
「翠葉、桃華と佐野くんが明日十一時頃に来るって。佐野くんもインターハイの調整に入っているみたいで、部活の拘束時間はそこまで長くないらしい。海斗くんと飛鳥ちゃんは部活だって」
そっか、佐野くんもインターハイ出場者だった。
……"も"。
自分の中で感じるひとつひとつに疑問が浮かぶ。
ツカサがインターハイに出ることはさっき聞いたから知っているわけだけど、でも、もっと前から知っていたような気がしなくもない。
――袴姿。
それはなんとなく覚えているような気がした。