光のもとでⅠ
「タマキ、ここ病院だから声のトーンは落として」
宮川さんが注意すると、小宮さんは「ショップのノリでスミマセン」と小さくお辞儀した。
「あ……えと、声は大きくても大丈夫だと思います。この階、私しかいないそうなので……」
「シャンプー台の場所を女医さんに教えてもらったので、髪の毛洗ってきちゃおう!」
小宮さんが車椅子を押してくれ、ガランとした廊下を進む。
「今日、新しいトリートメントも持ってきたから、カットが終わったらトリートメントもしようね」
「わ、嬉しい……ありがとうございます」
「私ね、蓮が翠葉ちゃんの髪の毛を切るところ、いつも見てたんだ」
「え……?」
「髪の毛がすごくきれいだから、ずっと触りたいと思ってたの」
「……なんだか恥ずかしいけど、嬉しいです。髪の毛だけは大事に伸ばしてきたので」
「うん、蓮から聞いてる。自宅で美容室専用のトリートメントをしてくれるから、髪の毛がきれいに維持できるって、いつも褒めてるもん」
会話をしていて気になることがひとつ……。
宮川さんが注意すると、小宮さんは「ショップのノリでスミマセン」と小さくお辞儀した。
「あ……えと、声は大きくても大丈夫だと思います。この階、私しかいないそうなので……」
「シャンプー台の場所を女医さんに教えてもらったので、髪の毛洗ってきちゃおう!」
小宮さんが車椅子を押してくれ、ガランとした廊下を進む。
「今日、新しいトリートメントも持ってきたから、カットが終わったらトリートメントもしようね」
「わ、嬉しい……ありがとうございます」
「私ね、蓮が翠葉ちゃんの髪の毛を切るところ、いつも見てたんだ」
「え……?」
「髪の毛がすごくきれいだから、ずっと触りたいと思ってたの」
「……なんだか恥ずかしいけど、嬉しいです。髪の毛だけは大事に伸ばしてきたので」
「うん、蓮から聞いてる。自宅で美容室専用のトリートメントをしてくれるから、髪の毛がきれいに維持できるって、いつも褒めてるもん」
会話をしていて気になることがひとつ……。